活動報告

医療・ヘルスケアにおける法・社会制度に関するワークショップ〜グローバルに通用するヘルスケアデータの利活用のためのポイントは何か〜を開催しました

2019年9月24日(火) 13:00~18:00 【慶應義塾大学 三田キャンパス 北館ホール】

2019年9月24日(火)、慶應義塾大学三田キャンパスにてPeOPLe共創・活用コンソーシアムのWG3の活動の一環として、「医療・ヘルスケアにおける法・社会制度に関するワークショップ」を開催しました。
医療・ヘルスケアデータを取り扱うサービスを展開する企業の多くが、日本の次世代医療基盤法、個人情報保護法、そしてEUのGDPR(一般データ保護規則)など、国内外問わず幅広い知識やリテラシーが求められるようになってきていることを受け、「グローバルに通用するヘルスケアデータの利活用のためのポイントは何か」をテーマに、医療・ヘルスケアデータの利活用に関わるトレンドと今後の展開について、各方面で活躍している専門家の皆さまに各々の観点からお話を頂きました。

第1部ではデイビッド・ファーバー教授が、データ利活用について、特にアメリカ、ヨーロッパに焦点を当てグローバルトレンドについて報告されると共に、医療ヘルスケアデータの特徴、性質とデータアクセス、プライバシー保護を技術的にも確立させて行くことについての重要性を強調されました。その後のパネルディスカッションでは、医療・ヘルスケアデータの取り扱いについての国際社会における日本の立ち位置を確認しながら、特に他国の動向を取り入れつつ日本がうまく国際社会に対応できる可能性について議論を深めました。

第2部では登壇者5名による講演の後、データのフリーフローを可能にする信頼のあり方や社会的な合意のあり方について率直な意見を交換しながら、熱心な議論が展開されました。

当日は、行政機関、研究機関、一般企業、医療機関、法律事務所などから100名を超える多岐にわたる方々の参加をいただき意義のある時間となりました。

当日プログラム

開会挨拶:國領 二郎(慶應義塾常任理事 慶應義塾大学総合政策学部 教授)
第1部:「Global Trends in Personal Data」

Keynote Speech

デイビッド・ファーバー(慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)教授 サイバー文明研究センター共同センター長)

パネルディスカッション

デイビッド・ファーバー(慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)教授 サイバー文明研究センター共同センター長)

國領 二郎(慶應義塾常任理事 慶應義塾大学総合政策学部教授)

宮田 裕章(慶應義塾大学医学部 教授)

第2部:「医療・ヘルスケア分野のデータ保護制度に関する国内最新動向」

講演

大屋 雄裕(慶應義塾大学法学部 教授)
「個人情報の多様性と規律:of/by/for」

佐脇 紀代志(個人情報保護委員会)
「個人情報保護法のいわゆる3年ごと見直しについて)」

山本 龍彦(慶應義塾大学大学院法務研究科 教授)
「憲法的視点からみるヘルスケア・ データの利活用と保護」

藤田 卓仙(慶應義塾大学医学部 特任講師)
「第四次産業革命時代のヘルスケア・データ政策」

宮田 裕章(慶應義塾大学医学部 教授)
「データルネッサンス-信頼を軸にしたデータ流通と共創-」

パネルディスカッション

宮田 裕章(慶應義塾大学医学部 教授)

山本 龍彦(慶應義塾大学大学院法務研究科 教授)

大屋 雄裕(慶應義塾大学法学部 教授)

藤田 卓仙(慶應義塾大学医学部 特任講師)

佐脇 紀代志(個人情報保護委員会)

閉会挨拶:宮田 裕章(慶應義塾大学医学部 教授)

※第1部、第2部ともにパネルセッションを行い、各登壇者の方々による白熱した議論がされました。

共催:   PeOPLe共創・活用コンソーシアム
  慶應大学医学部医療政策・管理学教室
  慶應義塾大学 KGRI サイバー文明研究センター
後援:   一般社団法人日本医療ベンチャー協会